子宮頸管ポリープ・子宮内膜ポリープについて

子宮頸管ポリープ・子宮内膜ポリープとは

子宮内ポリープ

女性特有の病気で、子宮周辺にもポリープができることがあります。
ポリープとは粘膜が膨れ上がった状態になっているものです。

基本的にこれらのポリープは自覚症状がないことが多いので、検診で超音波検査やMRI検査を行った際にたまたま発見されたり、出血を起こして婦人科に行ってみたらポリープだったというケースがよくあるようです。

子宮頸管ポリープと子宮内膜ポリープは良性の物が多く、癌化することはまれです。しかし直接的でなくとも、不妊の原因にもなりかねないので、早めの治療を心がけましょう。

子宮頸管ポリープ・子宮内膜ポリープの症状について

子宮頸管ポリープ・子宮内膜ポリープの原因について

  原因
子宮頸管ポリープ 子宮と膣を結ぶ場所を子宮頸管と呼びますが、この粘膜が増殖し、きのこ状に発育したものがポリープとなります。詳しい原因ははっきりとわかってはいませんが、細菌による炎症やホルモンバランスが影響していると考えられております。出産を経験した30~50代の女性に多く見られます。
子宮内膜ポリープ 子宮内膜にできるきのこ状に形成されたポリープです。こちらも原因ははっきりと解明されていませんが、エストロゲンという女性ホルモンの影響により、子宮内膜が過剰に増殖してしまうことが多いと言われております。流産や炎症にも起因することもあります。20歳以下の女性や閉経後の女性にはあまり見られません。

子宮頸管ポリープ・子宮内膜ポリープの症状について

  症状
子宮頸管ポリープ 痛みはありませんが、排便・排尿時や性交時に出血することがあります。おりものが多くなることもあります。
子宮内膜ポリープ 基本的にこちらも自覚症状がほとんどありませんが、不正出血や月経過多を起こすこともあります。

子宮内ポリープの治療法について

子宮頸管ポリープと子宮内膜ポリープは自然に治癒することはほとんどありません。自覚症状がない場合は経過観察をとることもありますが、一般的には切除を行います。

手法 内容 日帰り
子宮内膜ポリープ切除術 子宮鏡という内視鏡を挿入し、電気メスなどで切除をするのが一般的です。場合によっては内膜を掻きとる子宮内膜掻爬(そうは)術を行います。 可能
子宮頸管ポリープ切除術 鉗子(かんし)という器具を使って、ポリープを切除します。ポリープの根が深い場合はレーザーで切除することもあります。 可能

治療の流れ

1初診

問診・診察を行います。症状を訴えて来院するよりも検診などで来院して発見されることの方が多いです。

2検査

子宮がん検診やMRI検査の際に見つかる場合がほとんどです。

3検査結果の説明・治療方針決定

ポリープの表面がきれいで特に自覚症状がなければ経過観察とします。不正出血をおこすようであれば切除します。

4手術

ポリープの切除を行います。基本的には日帰りですが、ポリープの大きさによっては入院が必要になります。

5術後

回復を待ち、手術の結果の説明を受けてご帰宅いただけます。

6再診

切除をしても再発を起こすケースもあるので、定期的に検診を受けましょう。

治療費について

子宮内ポリープの治療は保険の適応がされます。

治療法 保険適用 治療費(3割負担) 入院する場合(3割負担)
子宮内膜掻爬(そうは)術 約1~3万円
子宮鏡下手術 約2~3万円 約4~5万円
子宮頸管ポリープ切除術 約5,000~10,000円 約3万円

※入院する場合1泊2日を目安にしています。入院日数により額は変わります。

医療費控除

ポリープ切除の手術を行った場合、1月から12月の1年間で、本人、またはご家族が支払った医療費が10万円以上になれば、確定申告を行うことで還付金を受けとることができます。

任意保険の手術給付金について

ポリープの切除を行った場合、手術の給付金が受け取れることがあります。しかし、保険会社により詳細は異なりますので、事前にご確認下さい。