かんやまクリニック

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対応疾患 鼠径(そけい)ヘルニア、痔(いぼ痔、切れ痔、痔瘻)
電話番号 0568-23-2007
診療時間 月・火・水・金
9:00~12:00 / 17:00~19:00
木・土
9:00~12:00

手術は月・火・水・金の13:00~16:00で、予約制になります。
休診日: 木曜午後、土曜午後、日曜、祝日
住所 〒481-0004 愛知県 北名古屋市 鹿田栄109番地1 (地図
特徴

鼠径ヘルニアの治療・日帰り手術について

◆鼠径(そけい)ヘルニアとは

一般的には「脱腸」と呼ばれる病気です。鼠径部(太ももの付け根辺り)から内臓や腸が筋膜の隙間から飛び出してしまう病気です。この飛び出した状態をヘルニアといいます。
鼠径ヘルニアは、幼児期に発症するケースもありますが、加齢とともに鼠径部の筋膜が弱り、そこからお腹の中にある組織(腸や内臓)が腹膜を被ったまま飛び出して起こる病気です。

鼠径ヘルニアになりやすい人

加齢とともに発生しやすい傾向にあります。
特に40歳以上の男性の方は注意が必要です。

日常生活でも発生しやすい方がいらっしゃいます。
・咳がよく出る方
・妊娠中の方
・激しい運動をされている方

鼠径ヘルニアの発生のしやすさは職業柄でも差があります。
・お腹に強い力がかかるお仕事
・立ち仕事の多い方

鼠径ヘルニアは病気とも深い関連があります。
・便秘の方
・肥満の方
・喘息をお持ちの方
・慢性肺疾患にかかっている方

鼠径ヘルニアの種類

◆鼠径ヘルニアの症状について

初期段階では、鼠径部からぽっこりと膨らみができ、指で押すともとに戻ります。
そこから、お腹に力を入れたり、立っている際にその状況を繰り返します。放置しておくと膨らみが拳くらいの大きさになる事もあります。また、悪化すると、膨らみが硬くなり、指で押しても戻らなくなり、この状況を嵌頓(かんとん)といいい、緊急手術が必要になるケースもあります。

◆鼠径ヘルニアの治療方法について

鼠径ヘルニアは、薬や運動療法で治療する事は出来ず、手術しか治す事ができません。
また、脱腸バンド(ヘルニアバンド)は一時的に圧力をかけて症状を和らげるだけで根本的な解決にはなりません。下腹部に膨らみができたり、不快な症状がある場合は、早めに専門医にご相談ください。

鼠径ヘルニアの手術について

従来法:
筋膜にあいた隙間を糸で縫い合わせて塞ぐ方法です。
この方法は、痛みが強く、入院が必要でした。

 

 

 

ダイレクトクーゲル法:
当院では、ポリプロピレン製の円形メッシュを用いて、内側から腹膜を覆い腸などが出てくるのを防ぎます。最近では、このメッシュを使った手術が主流になってきており、術後の再発率も従来法よりも低い結果が出ております。ポリプロピレン製メッシュは40年ほど前から使用され、体内使用の安全性は確立されています。

従来法との比較
  • 手術にかかる時間が短い(およそ30分~40分)
  • 手術の痕が約4cm程度で術後の痛みも軽い
  • 再発率が低い
  • 日帰り手術が可能です。

当院では、ダイレクトクーゲル法を用いて鼠径ヘルニアの日帰り手術を実施しています。
患者様の症状によっては、クーゲル法、メッシュプラグ法を使う場合もあります。
また、手術後は、24時間体制で緊急連絡を取れるようにしておりますので、安心して自宅で療養していただけます。

◆手術の費用について

鼠径ヘルニアの手術は、保険適応の手術です。
3割負担の場合は、約45,000円ほどです。
手術前の検査費用は約5,000円です。

 

◆当院で治療を行うメリットについて

手術が必要な症状の場合、日帰り手術で治療を行います。入院準備の手間がないこと、できるだけ体の負担が少ない麻酔法や小さな傷口で手術を実施いたします。また、入院しないで手術を行うので入院費が削減できます。 手術はすべて健康保険が適用となります。
 

◆通院と自宅療養について

手術後、自宅に帰ると麻酔が切れて多少痛みが出ますので、処方した薬を服用するようにしてください。手術当日も日常生活には特に制限はございません。 手術後約1週間後と約1ヵ月後に再来していただきます。手術の傷痕や症状に異常がないか確認して治療は完了となります。遠方からお越しの方の再来については、スケジュール含めご相談ください。

手術後の療養について

翌日からシャワー、3日目から入浴していただけます。 お仕事は、デスクワーク、軽作業、短時間であれば、翌々日から可能です。痛みがある場合は控えてください。軽い運動なら術後2週間目から可能です。力仕事や激しい運動は2~4週間後から行うようにしてください。
 

◆教えてドクターQ&A

Q1先日、足の付け根に膨らみができていることに気づきました。気になったので病院で診てもらったところ、脱腸(鼠径ヘルニア)と診断され、手術を勧められたのですが、どのような手術を行うのでしょうか。【50歳 男性】

A1鼠径ヘルニアは小児や40歳以上の男性に多い病気です。小児・成人とも約3%前後の発生頻度といわれており、鼠径ヘルニアの手術を受けられている方が国内において年間10万人以上にのぼるため、比較的身近な疾患といえます。鼠径ヘルニアはお腹の膨らむ場所の違いにより、名称や手術方法が異なります。質問者のような成人の場合では、メッシュと呼ばれる人工素材を用いた非緊張性の修復法が主流です。この手術法は従来の手術法に比べ、痛みが少ないことや、術後のつっぱり感が軽減されていること、再発率の軽減等がメリットとしてあり、日帰りで手術を行えるため、早期に社会復帰することができます。

Q2太ももの付け根あたりにこぶ(しこり)が出来ています。長時間の立ち仕事をしているのですが、特に痛みもないため放置しています。病院に行く必要はありますか?

A2太ももの付け根に発生するこぶ(しこり)には様々な病気が疑われます。
・粉瘤腫 
・脂肪腫 
・皮膚、皮下腫瘍 
・リンパ節の腫脹 
・鼠径ヘルニア(脱腸)
などです。
もし、こぶが膨らんだり引っ込んだりする場合は鼠径ヘルニアの可能性が高くなりますが、患者様ご自身で診断することは難しいため、一度病院で診てもらうとよいでしょう。
鼠径ヘルニアだった場合、治療のためには手術が必要となります。この場合、放置しておくことで膨らんだこぶが元に戻らない状態(かんとん)になり、重篤な状態となる場合もあるため、早めに医師に診てもらいましょう。

Q3太ももの付け根部分に、ピンポン玉サイズの腫れがあります。最初は痛みもなく、違和感のみでしたので放置していましたが、最近痛むようになってきました。知人に相談したところ、脱腸だと言われましたが、脱腸とはどんな病気なのですか?

A3太ももの付け根がはれる脱腸は鼠径ヘルニアともいい、腹部の筋肉や筋膜が衰え、その部分から腸の一部が皮膚の下にはみ出してしまう病気です。初期の状態では膨らんだ場所を押すと引っ込んでしまいますが、この症状を繰り返すことで膨らんだ部分が元に戻らなくなってしまったり、強い痛みに襲われる場合も出てきます。さらに悪化することで、腸閉塞や腹膜炎にまで進展することがあります。また、脱腸は手術でしか治す手段がありません。現在では、日帰りで手術を1時間ほどで行えるため、早めに病院で診てもらうことをお勧めします。