2017.02.08

耳鳴りが治らない!病院に行くべき?原因と疑いのある病気について

この記事の監修ドクター

監修ドクター
たてもと耳鼻咽喉科クリニック
立本 圭吾 医師

京都府京都市東山区三条大橋東入ル大橋町94 三条鈴木ビル5F

075-752-3387

http://www.tatemoto.jp/

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耳鳴り

実際に音がしているわけではないのに、なにかの拍子に音が聞こえてきて、しばらくするとおさまるということは、日常生活でよくあります。
こうした音が慢性的に聞こえている状態が耳鳴りです。

耳鳴りという症状自体不快なものですし、病気が原因になって起こる場合もあります。
病気が原因の場合には、その病気を治療することで耳鳴りもなくなりますが、やっかいなのはストレスが原因となった耳鳴りです。

そこで、耳鳴りの原因や考えられる病気、ストレスが原因となっている耳鳴りの対処法から検査と治療、予防までをご紹介します。


耳鳴り  ~こんな症状ではありませんか?~

大きな音を聞いた後、飛行機の上昇時、列車でトンネルに入った時などに、「キーン」「ピー」「ゴー」などの音がしてくることがあります。実際には鳴っていないこうした音が慢性的に聞こえてくるのが耳鳴りです。

持続的に絶えず耳鳴りがする

「ピー」「キーン」「ジージー」「ゴーゴー」などの音がいつも聞こえている状態です。

一定の間隔を空けて耳鳴りがする

一定の無音時間をはさんで耳鳴りがする状態です。

疲れた時などに現れる耳鳴り

睡眠が不足していたり、体調が悪い時、疲労がたまった時などに現れる耳鳴りです。

耳鳴りで考えられる原因と可能性のある病気

耳鳴りには、誰もが体験する生理的なものから、身体の中の音が聞こえているもの、病気が原因になっているものなどがあります。

生理的な耳鳴り

耳にはいつも何かしらの音が鳴っていますし、なにか聞こえないかと神経を研ぎ澄ましているとなにかしらの音が聞こえるように感じて、それが耳について離れなくなることもあります。
このタイプの耳鳴りであれば、特に心配はいりません。

他覚的な耳鳴り

筋肉が動く音や血液が流れる音が聞こえている耳鳴りです。血圧が高い方にこのタイプの耳鳴りが多くなっています。
聴診器などを使うことで、他人も耳鳴りの音を聞くことができます。

生活習慣が原因となっている耳鳴り

ヘッドホン

絶えず大きな音が鳴っている場所にいると、耳鳴りが起こりやすくなります。
ヘッドホンで大音量の音楽を聞き続けて耳鳴りの症状が出る場合もあり、これは音響障害と呼ばれています。
また、過度なダイエットが原因で耳が正しく機能するために必要な脂肪がなくなってしまい、それによって耳鳴りが起こるケースもあります。

女性特有の耳鳴り

更年期障害の症状として耳鳴りが起こることがあります。
また、妊娠をきっかけに起こる耳鳴りは、ほとんどが血行不良によって起こっています。

加齢による耳鳴り

加齢によって耳の働きが悪くなり、難聴が起こると、耳鳴りが症状として現れる場合があります。
その場合は、適切な補聴器を使うなどで耳鳴りの症状を抑えることができます。
また、高齢だから聞こえにくくなるのは当然だと見過ごしていると、他の病気が隠れている場合もありますので、聞こえにくさや耳鳴りの症状があったら念のために受診してみることをおすすめします。

血行の悪化と平衡感覚の異常による耳鳴り

血行不良も耳鳴りの原因になります。
耳の奥にある三半規管に血行不良が影響して、平衡感覚に異常が起こり、耳鳴りにつながる場合があります。

自覚的な耳鳴り 他の病気が原因になっているもの

中耳炎、外耳炎、内耳炎、などの炎症による耳鳴り、メニエール病や突発性難聴による耳鳴りなど、耳の病気が原因となっていることがほとんどです。
耳垢がたまって耳鳴りがすることもありますし、風邪やインフルエンザによって鼓膜炎を併発して耳鳴りがする場合もあります。
また、動脈硬化、高血圧、脳腫瘍、脳血管異常、腸神経腫瘍などの症状として現れる耳鳴りもあります。

自覚的な耳鳴り ストレスが原因となっているもの

ストレス

病気を原因としているもの以外では、ストレスが原因となっている耳鳴りがあります。
耳鳴りという症状自体も大きなストレスになりますので、ストレスによる耳鳴りは悪循環が起きやすくなってしまうことが問題です。

ストレスによって起こる耳鳴りのメカニズム

疲れた時などに起こる耳鳴りの場合、血行不良や平衡感覚異常が原因になっていることがあります。

睡眠不足や疲れなどにより、一時的な耳鳴りが起こることがありますが、これは自律神経の乱れにより起こっています。
そして、ストレスがあると休息を取っても自律神経の乱れが整わず、継続的な耳鳴りが起こることがあります。


自律神経は、呼吸や血流、消化吸収、体温調整など、生命を維持するために不可欠な働きを担っている神経で、「交感神経」と「副交感神経」があります。活動している時には交感神経が優位になり、リラックスしている時には副交感神経が優位になり、このバランスによって体内の環境を整えています。


ストレスがかかると、交感神経の働きが優位になる時間が長くなり、血圧の高い状態が続き、それが内耳や脳に影響を与えて耳鳴りなどの症状につながりやすくなります。

また、大きなストレスがあって外界を遮断したいという無意識の思いが耳鳴りを起こすという可能性も指摘されています。


耳鳴りがする時の対処法

医師に相談

耳鳴りがあると会話などが聞こえにくくなるなど日常生活に支障がありますし、音が聞こえ続けるのはストレスになります。
病気が原因で耳鳴りが起こっていることもあるので、耳鳴りの症状があったら、まず耳鼻咽喉科を受診して、病気が原因となっていないかを調べましょう。


血行の悪化や平衡感覚異常が原因となった耳鳴りには、ストレッチが有効です。
耳鼻咽喉科でそれぞれに適したメソッドの指導を受けるとより効果的です。


ストレスが原因になっている耳鳴りであれば、できるだけストレスを減らすことが重要です。

ストレスには、人間関係などによる社会的なストレスや、悲しみや怒りなどによる心理的なストレスのほか、気温・気圧・天候・騒音・混雑・まぶしさ・空気の状態・食品や添加物・細菌・カビ・花粉・ウイルス・害虫などによる身体的なストレスがあります。
あらゆる刺激はストレスになりますし、それをすべてなくすことは不可能です。

耳鳴りの検査と治療

耳鳴りの症状がある場合、耳の機能を専門的に検査できる耳鼻咽喉科をまず受診します。

耳鳴りの場合の検査

耳の中、鼻やのどの炎症、血流や血圧、骨格などを調べ、防音室で機械音を聞く聴力検査、バイブレーターを当てて音の伝わり方を調べる検査などを行います。
難聴は耳鳴りを初期症状とすることが多いため、その検査も行います。

 

難聴というと聞こえにくくなるイメージがありますが、特定の音が異常に聞こえる、音量を大きく感じるタイプもあります。
そのため、耳鳴りだと思って受診されて難聴であることがわかることは珍しくありません。
突発性難聴は幅広い年齢で起こる病気であり、適切な治療を早く受ければ難聴はそれだけ治りやすいので、音の聞こえ方で気になることがあったら耳鼻咽喉科で相談してしましょう。

耳鳴りの治療

耳・鼻・のどに異常が見られる場合には、その治療へと進みます。
血流悪化や平衡感覚異常などによるものであれば、耳鼻咽喉科で効果的なストレッチのメソッドや平衡感覚訓練を指導してもらい、リハビリテーションで改善を目指します。

脳や内科的な病気が原因になっていると思われる場合には、それぞれ専門の診療科を紹介してもらい、そちらで検査と治療を受けることになります。
ストレスによる耳鳴りの場合、必要であれば心因性の耳鳴りとして心療内科や精神科などの受診を検討します。

ストレスによる耳鳴りの治療

治療では、症状に合わせて、自律神経のバランスを整える薬、血流を改善する薬、ストレスを軽減する薬などが使われます。
また、ヘッドホンで耳鳴りと似た音を聞いて耳鳴りを遮るマスカー療法や漢方療法などを行うこともあります。

ストレスによる耳鳴りは改善までは時間がかかることが多いので、まずは耳鳴りの音を和らげることを考え、焦らずに少しずつ治していこうという気持ちが重要です。


耳鳴りの予防

ストレスによる耳鳴りが起きやすいのは、身体や気持ちにかかる負担が大きくなった時です。
そのため、睡眠をたっぷり取って、熱中できる趣味やスポーツなどでリフレッシュし、ストレスとうまく付き合っていくことを心がけましょう。

肩こりや頭痛があったら休憩しましょう

血行不良が原因の耳鳴りは、肩こりや頭痛が先に現れることが多いため、肩がこってきたり、頭が重いと感じてきたら早めに休むようにしましょう。
ストレッチやホットタオルなどの使用で血行を改善するのも効果的です。

ゆったりできる時間をしっかり確保しましょう

他の事にわずらわされない時間を作りましょう。好みの入浴剤を入れてゆっくりバスタイムを過ごしたり、好きな音楽を聞くなど、自分だけの時間を持つようにします。

深呼吸やストレッチで気持ちを切り替えましょう

ストレッチ

こまめに深呼吸やストレッチをするようにしましょう。気持ちを切り替えることに役立ちますし、身体に酸素が行き渡り、固まった筋肉がほぐれます。
いつでもできる簡単なストレッチ方法を覚えておくと、仕事の合間などでも気軽に気分転換ができるので効果的です。

流れていて気にならない音楽などを流す

音がなければストレスにならないわけではありません。静かな環境にいると、かえって小さな音が気になるものです。
邪魔にならない音を流すことで、音に意識を集中させずに過ごせる場合も多いものです。

食事の改善

身体の機能が低下していると耳鳴りが起こりやすくなります。
そのため、栄養バランスが取れていて、血流やリンパの流れを改善し、老廃物排出に役立つ食事を心がけましょう。
緑黄色野菜や食物繊維が多いメニューを選ぶようにしてください。
また、ミネラルではカルシウムもストレス解消に役立つと言われています。

耳鳴りのポイントまとめ

耳鳴りには、耳の病気を原因としたものが多く、ほかに内科的な病気によって起こるもの、年齢や生活習慣によるもの、ストレスが原因となっているものなどがあります。

難聴などの重大な病気の症状である場合も考えられますし、その際にはできるだけ早く適切な治療を受けることが重要になってきますので、耳鳴りがあったら耳の専門的な検査を行える耳鼻咽喉科を受診してください。

 

治りにくいストレスを原因とする耳鳴りの場合は、すぐにできる気分転換方法を覚えて、ゆったりできる自分だけの時間をしっかり確保するなど、ストレスとうまく付き合いながら、耳鳴りを少しずつ緩和させていくことを考えましょう。


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立本 圭吾 医師

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