2017.06.26

眼瞼痙攣とは?医師が教える原因・症状・治療方法

この記事の監修ドクター

監修ドクター
オガタ眼科クリニック
緒方 譲二 医師

福岡県福岡市中央区天神2丁目2-12T&Jビル3階

0120-280-964

http://www.ortho-k.jp/

詳しく見る

まぶたがピクピクすることは、パソコンやゲームなどで、目を一日中使ったときなどに多くの人が体験したことがある症状だと思います。
まぶたがピクピクする症状を眼瞼痙攣といいます。

ただし、目の疲れによる眼の痙攣 = 「眼瞼痙攣」というわけではありません。

今回は、眼科医の監修の眼瞼痙攣の原因や治療法などについて解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。


眼瞼痙攣とは

顔の表情は顔面神経という神経が大きく関わっており、まぶたを開いたり閉じたりするときには脳がこの神経に指令を出して動かしています。このとき、脳に異常が起きて眼瞼痙攣を引き起こす場合があります。

眼瞼痙攣は、何らかの原因で目の周りにある筋肉が痙攣を起こし、目の開閉やまばたきが思うようにできなくなる病気です。眼瞼痙攣になる人は、40代以上の方に多く、男性よりも女性の方が多いという特徴があります。

症状はあまり進行が早いものではありませんが、放っておいてもそのうち治るということはほとんどないと言われています。できるだけ早く眼科を受診するようにしましょう。

症状

軽度の眼瞼痙攣は、眩しく感じたり、まばたきがいつもより多くなったり、まぶたに不快感があるなど、ドライアイの症状と似ています。また、通常は両目に症状が出ますが、片目だけに起こることもあります。

このまま症状が進行すると、うまく目を開けていることが出来なくなり、物や人にぶつかることが増え、生活する上で支障が出てきます。この上さらに症状が進行すると、まぶたを自分の意思で開けることが出来なくなるため、視力は問題ないにも関わらず、視野が狭まってしまいます。

原因

眼瞼痙攣の原因は、ストレス、抗不安薬や睡眠薬などの服用、化学物質などで引き起こされるシックハウス症候群などが関係しているのではないかと言われています。脳の機能の中の運動を抑制するシステムが障害を起こすことにより生じると考えられていますが、明確にはまだ分かっていません。


診察・治療

眼瞼痙攣は、様々な問診や検査、現在飲んでいる薬などから判断していきます。

服用している薬が神経に作用するものであれば、この薬が原因の一つになっているという場合もあります。眼瞼痙攣の症状が続く場合、必要に応じて、脳に異常がないかを調べるため、MRIを使用し検査することもあります。ただし、こちらの判断は担当の医師と話し合って行うものになりますので、症状をしっかりと伝えることが大切です。

 

眼瞼痙攣は、精神的な影響を受けることが多いため、普段はとても重い症状が出るのに、診察をうける際、緊張してしまい症状が出ないことがあるようです。

 

痙攣の症状の治療方法としては、その中でも効果が出やすいと言われているボトックスを使用して行う「ボツリヌス療法」という方法があります。「ボツリヌス療法」とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌス毒素を希釈したものを注射する治療で、痙攣した箇所の筋肉の収縮を抑えることができるというものです。注射をしてから、2~5日程でその効果が現れ、最も効果を感じることができるのは2~4週間程だと言われています。しかし、この治療法は根治治療ではないため、定期的に注射をしなければなりません。まぶしさを感じるようになったり、まばたきが多くなったり等、このような症状が出てきたときには再び治療をうける目安となります。注射の効果は3~4ヶ月程で弱くなり、また以前の症状に戻ってしまいます。

ボトックス治療を受けた後、まぶたが閉じにくくなったり、また逆にまぶたを開けにくくなったりすることがあります。これらの症状は、くすりが効きすぎて起こるものであり、他にも顔の表情やものの見え方に影響をおよぼすこともあるようです。くすりの効果がなくなるにつれて、この症状は和らいでいきます。

 

服用している薬の副作用で痙攣が起きている場合は、薬の使用をやめることで痙攣が起こらない場合もありますが、自身の判断で勝手に服用をやめたり、減らしたりすることはとても危険な行為となりますので、担当医に必ず相談するようにしましょう。

まとめ

現代社会において、パソコンやスマートフォンを見る機会が多くなり、目への負担は大きくなってきている傾向にあります。その中で、眼の不調を軽視してしまうことは、生活の質を下げてしまうだけでなく、心の安定も保てなくなってしまいます。それだけ、視覚からの情報はとても重要だということです。

眼瞼痙攣は疲れが原因とは限りません。専門の医院を受診して、適切な処置をすることをおすすめします。


この記事の監修ドクター

監修ドクター
オガタ眼科クリニック
緒方 譲二 医師

福岡県福岡市中央区天神2丁目2-12T&Jビル3階

0120-280-964

http://www.ortho-k.jp/

詳しく見る