2016.03.30

日本人の死亡要因第3位の胃がんの予防胃カメラ(胃内視鏡検査)について

この記事の監修ドクター

監修ドクター
医療法人社団善精会 鶴町クリニック
鶴町 哲也 医師

東京都世田谷区経堂1丁目14番13号

03-3425-5220

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内視鏡

胃がんは日本人の死因の第3位の要因です。胃がんを予防するためには定期的な検査が必要となります。最も有効な検査は、胃カメラ(胃内視鏡検査)と言われております。ただ、内視鏡検査はまだまだ、敷居が高い検査だと考えている方が多いと思います。

胃カメラ(胃内視鏡検査)の際に、患者様が1番気にするのが、検査の痛みや苦痛です。現在では、胃カメラ(胃内視鏡検査)は医師の経験値と設備次第で痛みや苦痛をほとんど伴わずにすませることができます。

以下の症状に心当たりがある人は胃内視鏡検査を受けることを考えたほうがよいかもしれません。

・胃痛がひどい、胃が弱い
このような症状に悩まされている人は「慢性胃炎」の疑いがあります。

・胃もたれ、胸焼けがひどい
このような症状に悩まされている人は「逆流性食道炎」の疑いがあります。

・吐き気を感じる
胃潰瘍、慢性・急性胃炎といった胃の粘膜に問題がある病気の疑いがあります。

・その他にも・・・
・胃に不快感、違和感がある
・過去の健康診断でピロリ菌が陽性だった

※掲載内容に関しては、専門の医師に監修いただいております。


胃カメラ(胃内視鏡検査)とは

胃カメラ(胃内視鏡)
胃カメラ(胃内視鏡検査)は高性能カメラが先端についている、直径5mm~1cm程のチューブを鼻や口から挿入し、胃の状況を観察する検査のことです。胃潰瘍、胃炎、胃癌、胃ポリープ、慢性胃炎、発癌のリスクなどを調査することが可能です。企業などで行われる検診は癌の早期発見、予防には適しておらず、得られる情報は不十分です。その為、最近は直接胃の粘膜を確認できる胃カメラ(胃内視鏡検査)が胃癌検診の主流となっています。

胃カメラ(胃内視鏡検査)は小さな病変の確認も可能な上、検査と同時に生検(組織採取)が可能なので、検査結果に信憑性を持たせることができます。

日本の死因で1番多いのは癌です。その中でも胃癌は3番目に位置する病気です。にもかかわらず、胃カメラ(胃内視鏡検査)を「苦しそう」「辛そう」「痛そう」という理由で先延ばしにしている人がいます。前述しましたが胃カメラ(胃内視鏡検査)は最新の設備と経験豊富な医師がいれば、痛みや苦しみをほとんど感じることなく済ますことができる検診でうす。胃の疾患の予防、早期発見の為にも受診することを検討していただきたいです。

胃カメラ(胃内視鏡検査)の経口内視鏡、経鼻内視鏡とは


※画像引用元:医療法人社団 三喜会 横浜新緑総合病院

胃カメラ(胃内視鏡検査)の経口内視鏡、経鼻内視鏡とは、内視鏡の名称です。それぞれに特徴があるので説明します。

経口法

検査の際はマウスピースを加えていただき、内視鏡を口から挿入します。「カメラを口から挿入するのは辛そう・・・」というイメージを持っている人もいますが、そうとも限りません。

カメラを口から挿入する方法が苦しいイメージを持たれているのは、以前は挿入した内視鏡を喉の奥に固定し、固定した状態から患者さんにつばを飲み込む動作をしてもらって内視鏡を挿入していたからです。この方法は舌を内視鏡が圧迫するので異物を飲み込んでいる感覚が残ります。その為、辛い・苦しいといったイメージが定着してしまったのです。

しかし、最近では内視鏡が舌を圧迫しないように勤めているので、内視鏡の異物感がほとんどない状態で検査を受けていただくことが可能です。

経鼻法(経鼻内視鏡検査)

胃カメラ レンズ
経鼻法(経鼻内視鏡検査)は実用されるようになってからまだ日の浅い検査方法です。経鼻法(経鼻内視鏡検査)の概念は「鼻からカメラを挿入することで、咽頭反射・異物感の原因である内視鏡が舌にふれてしまう現象を防ぎ、検査を比較的楽に行う」というものです。

経鼻法(経鼻内視鏡検査)で使われる内視鏡は、経口法で使用される物と比較すると細く、身体に与えるストレスが少ないのです。一般的に経口法、経鼻法の両方を経験した人に「どちらの検査が楽だったのか?」を伺ったところ、多くの患者様が「経鼻法(経鼻内視鏡検査)の方が楽だった」と答える傾向にあるようです。

今後、経鼻法(経鼻胃内視鏡検査)は、胃カメラの痛い・苦しいというイメージを払拭し、胃癌などの予防・早期発見で活躍することが期待されています。ただ患者様によっては経口法の方が楽な場合もあるので、方法は検査の前に充分に話し合ってからきめましょう。


胃カメラ(胃内視鏡検査)でわかる病気は?

逆流性食道炎

逆流性食道炎
逆流性食道炎とは病名が示す通り、胃液が食道に逆流しその刺激で炎症を来す疾患で、最近とても増えている疾患です。症状は、胸焼け、呑酸(酸っぱい液が上がってくる)などの典型的なものから、咽喉頭異常感(のどの異物感)、咳など一見、食道とは無縁な症状までさまざまです。程度の重い逆流性食道炎を無治療で放置すると、食道腺癌が発生する可能性も指摘されており、内視鏡による正しい診断と適切な治療が必要です。

慢性胃炎

慢性胃炎
食事することで、胃の粘膜は常に刺激、障害を受けています。これが原因で炎症を慢性的におこします。すると胃の粘膜が本来の量よりも減ってしまい、萎縮性胃炎という状態になります。

また、粘膜にできた傷を修復する際に、胃の粘膜の一部が腸に類似した粘膜に変わってしまうことがあります。この状態を腸上皮化生と呼びます。慢性胃炎は萎縮性胃炎と腸上皮化生が原因で発症しているのです。

胃・十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍
胃は食べたものを胃酸の強力な効果で消化します。その反面で自身の胃壁は胃酸から守らなくてはいけません。

食べものを消化する役割を持つのが胃酸とペプシンです。それに対して胃粘膜を守る役割を持つのが粘液です。消化する側と、守る側のバランスが崩れると自身の胃壁は傷つき、腫瘍となります。背中の痛みを伴うことがあります。放置すると出血、穿孔(胃壁を傷が貫く)、腹膜炎、幽門狭窄(胃の出口がせまくなる、食事が通過しづらくなる)といった症状を併発することがあります。

胃癌

胃の粘膜の状態が最悪まで悪化すると胃癌に発展します。胃癌は未分化型胃癌、分化型胃癌の2種類に分けられます。慢性胃炎と胃癌には密接な関連性があり、近年はピロリ菌が胃癌発症の主な原因であることが指摘されています。

胃ポリープ

胃ポリープ

胃ポリープとは胃の粘膜が隆起することで発症する症状です。ポリープは形状によって様々な種類があります。ポリープは癌に発展することもありますが、胃にできるポリープのほとんどは良性のものです。それでも種類、大きさによっては癌に発展することもありますので、検査で定期的に状態を確認するように心がけましょう。癌になる可能性があるポリープは切除(日帰り手術)を行います。検査中に切除するのが一般的です。大きなポリープは、入院が必要となる場合があります。


胃カメラ(胃内視鏡検査)の痛み・鎮静剤、麻酔について

胃カメラ(胃内視鏡検査)の痛み

前述しましたが、胃カメラ(胃内視鏡検査)は医療器具と医師の経験値のレベルが高ければほとんど違和感、痛みを感じずに検査を終えることができます。以前は検査の際に使用される管が舌を圧迫してしまい、患者に不快や苦しみを感じさせることがありましたが、近年は、極力舌を圧迫しないように勤めているので、そのような問題を訴える患者様も減少しています。胃カメラ(胃内視鏡検査)で胃癌など症状が深刻な病気を早期発見、予防することが可能なので、1度カウンセリングだけも受けてみることをおススメします。

鎮静剤

鎮静剤は経鼻内視鏡検査で手間がかかる為、ほとんど使用されない状態です。ただし、自分が眠っている間に検査を終らせたいと患者様が希望する場合は使用されることもあります。しかし、その場合は治療が終った後に麻酔を覚ます為の治療が必要になります。

麻酔

眠っている間に検査を終了させたいと患者さんが希望された場合、検査時に麻酔が使用される場合があります。麻酔薬を少量注射して検査を行います。麻酔の量は患者さんの体重、年齢、薬剤の服用歴などの情報を参考にして決定されます。麻酔を使用した検査は、検査への不安、嘔吐反射が強い場合に行われます。検査後約1~2時間ほど安静にしていただきます。

胃カメラの費用について

健康保険適応となります。
・胃カメラの費用(3割負担):約4,000円~6,000円
・生検を行うと1臓器につき約4,000円~5,000円
※病理診断料は含まれます。
・ポリープ切除(日帰り手術):約2万円~3万円


胃カメラ(胃内視鏡検査)の流れ

経口法の胃カメラ(胃内視鏡検査)の手順

1:胃の中を整える水薬をのんでもらいます。
2:麻酔薬を使い、咽頭を麻酔します
3:胃の動きを制限する注射をします。その後、胃カメラを挿入します。
4:胃カメラで10分ほど胃の状態を観察します。
5:安静にしてもらいます
6:検査の結果を説明し、ご帰宅していただきます。

経鼻胃内視鏡(胃カメラ)の手順

1:止血剤が入った液体と、麻酔剤を鼻からスプレーで噴霧します。
2:鼻の穴に麻酔薬がついた管を挿入し、局所麻酔を行います
3:胃カメラを挿入します
4:胃カメラで10分ほど胃の状態を観察します。
5:安静にしてもらいます
6:検査の結果を説明し、ご帰宅していただきます。

胃カメラ(胃内視鏡検査)の医療機関の選び方

安全な医療機関を選ぶ

胃の病気を発症する原因の1つとして「ピロリ菌」の存在があります。過去にピロリ菌が、胃カメラから感染した事例があります。そのような最悪の場合を避けるためにも、内視鏡を充分に消毒している医療機関を選択する必要があります。

経験値の高い医師を選ぶ

検査の経験が少ない医師だと、胃カメラを挿入した際に痛みや、苦しみを伴うことがあります。胃カメラによる検査を行える医師が、日本全国に30,000人程います。その中から検査の経験が豊富な熟練者を探し出す必要があります。あくまで1つの目安ですが、日本消化器内視鏡学会が設けている専門医制度の試験に合格している、専門医の資格を習得した医師がいます。その医師が所属している医療機関で検査を受けるという手もあります。

NBIを用いた内視鏡観察について

NBIとは通常の内視鏡観察より制度の高い診断ができるシステムことです。通常は内視鏡を通し肉眼で確認した情報を元に診断を行います。NBIでは特殊な照明を使用することで、画像を強調し肉眼で観察した時よりも正確で精度の高い情報を得ることができ、通常の検査では見逃してしまうような小さな病変も発見可能になっただけではなく、病変が腫瘍か非腫瘍かも判別することが可能です。NBIはNarrow band imaging(狭帯域光)の略称です。
白色光  NBI

※NBIを活用する事で白色光では見えにくかった病変が見やすくなり、視認性が向上します。


まとめ

最後に重要なポイントを箇条書でまとめます

・胃カメラは胃の病の予防、早期発見の第一歩
・胃痛、胃もたれ、むねやけ、吐き気、不快感などの症状に悩ませれている人におススメ
・胃カメラと言われると苦しそう、痛そうというイメージがあるかもしれないが、近年は医療機器と技術の進化で、苦しみ・痛みは極小になっている
・胃カメラは口から挿入する経口法と、鼻から挿入する経鼻法が存在する

胃癌に変化する可能性がある胃ポリープなどは症状が重度にならない限り自覚症状がでなかったりします。そのような病を早期発見する為には定期的に検査を受けて警戒する必要があります。

もし、胃に不快感、痛み、違和感があるようでしたら1度医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修ドクター

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医療法人社団善精会 鶴町クリニック
鶴町 哲也 医師

東京都世田谷区経堂1丁目14番13号

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